出世街道

出世街道という言葉がありますが、これは、ある社内の暗黙の了解と言いますか、期待されている人材が必ず通るべき道、関門があり、そこを転々とすることの俗称です。

明確にコース分けされているものではないですが、社内の誰もが、アイツは出世街道まっしぐらだ、と言ったようにモロバレです。

ただ、出世街道と言われているコースに、偶然所属している人もいるわけで、そういう人が、人事異動でコースを外れると、あいつはダメだった、勝手にレッテルを付けられることもあります。

いい迷惑ですよね。

こういう世界なんですね、サラリーマンの世界は。
常に、邪推やウワサが飛び交い、本人の意志とは裏腹のレッテルが貼られやすい環境で働くことは、本当に望んだことなのでしょうか。

ただ、これは大企業に見られる現象で、少数精鋭の新興企業には見られません。
フラットな組織が成功している起業や、サラリーマンでありながら、実力主義を徹底した会社もあります。
評価基準が違うだけなのですね。

つまり、実務はこなして当たり前で、調整能力など根回しの上手さなどに長けるなどの特長があれば、リーダーとして伸びるかも知れない、という期待をこめて出世街道に乗せるのでしょう。

細かいところに気配り出来る人は、どこへ行っても重宝される、ということだけは間違いないようです。
また、サービスにもきめ細かさ、選択肢の多さを提案出来る人は、いわゆるデキるタイプであり、お客様の役に立つものを生み出せる能力を持っているはずですよね。

将棋の駒

日本人であるならば将棋というものがおよそどのようなものかはご存知であるでしょう。
しかし、今の若い方の中で実際に将棋をルールや定跡を知った上でプレイすることの出来る人々はどれくらいおられるものでしょうか。

一見すると将棋とは戦国時代などの合戦を模したゲームのようにも思えますが、そのルーツは平安時代にまで遡るなど古いものであります。
しかし将棋にはやはり実際の人間模様を模した部分があるように思えるのです。
例えば、将棋の中で一番多い駒である「歩」。
この駒は一歩前に進むことしか出来ない駒で、歩兵とも呼ばれます。
様々な動きをすることの出来る将棋の駒の中ではもっとも地味な存在であります。
大抵の場合、将棋の中で一番に敵の駒とぶつけられる駒であり、簡単に使い捨てられてしまうのです。
これではまるで現実における一般兵か平社員の様ではないでしょうか。
しかし歩の無い将棋は負け将棋とも言われ、実際に歩をうまく使えないと将棋で勝つことは難しいものです。
また将棋では王と金以外は敵の陣地に入ると「成る」ことが出来、歩も「と金」という金と同じ動きが出来る駒にまで出世することが出来るのです。
なので実は歩は将棋の中でも重要な駒の一つなのです。
だから例え今はパッとしなくても、将来は歩のようにと金に出世出来るように頑張ろうではありませんか。
もっとも、と金はその使いやすさ故に歩同様にすぐに使い捨てられます。
仮に実際にと金のようになれたとしても使い捨てられないように地道に行くことが大切ですね。

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